2011年11月14日

技術情報を調べる その1 検索の基礎とデータベース

 技術情報を調べる
 その1 検索の基礎とデータベース



 今回のシリーズのテーマは、「技術情報を検索する」です。
 特許にかかわる方だけではなく、技術情報やビジネスの情報を調べたい方、研究開発に携わっている方へも対応できるように記事を書く方針です。

 特許の先行技術調査、技術動向の調査、無効資料調査では、非特許文献(公開公報、特許公報、実用新案公報など、特許や実用新案以外の文献)を調べる必要がある場合が多々あります。
 研究開発では、技術の動向や特定の技術の詳細な情報や文献を調査することがあります。
 これらの調査をする場合、どのようにすればいいのでしょうか?
 シリーズ第1回では、前半ではGoogleを使った検索の基本的な考え方と検索式、後半では技術や学術情報の調査に利用できるデータベースを紹介します。


1.検索の基本的な考え方と検索式

(1)検索の目的を明確にする。
 最初に、自分が何を知りたいか? を具体的に考え、検索の目的、内容、調査の範囲などを検討します。
 例として、「お茶の入れ方」を検索してみます(あくまでも例です)。
 「どのようなお茶か?」、「どのような飲み方を知りたいか?」などの「自分が知りたいこと」から検索の対象や検索式を検討します。


(2)検索式を考える
 検索の目的、内容、調査の範囲などに基づいて、検索式を作ります。
 検索式を作るときは、「演算子」を理解する必要があります。
 Google の場合は、「検索オプション」(http://www.google.com/support/websearch/bin/answer.py?hl=ja&answer=35890&rd=1)、「その他の検索のヘルプ」(http://www.google.com/support/websearch/bin/answer.py?hl=ja&answer=136861&topic=1221265)などが参考になると思います。

 尚、演算子の記載方法はデータベースによって違うので、利用するデータベースのマニュアル等を確認して下さい。

@ AND
 複数のキーワードを全て含む検索結果を得るとき、それぞれのキーワードを「AND」でつなぎます。
 例えば、「お茶の淹れ方」を検索する場合、「お茶」と「淹れ方」の2つの情報を両方とも含むサイトを探さなければいけません。

 Google の場合は、デフォルト(スペース)がAND検索と言われていますので、
 「お茶 淹れ方」
 「お茶 淹れ方」(キーワードの間に半角のANDを入れる)

 と入力して検索します。


A OR
 複数のキーワードのいずれか1つ以上が含まれる検索結果を得るとき、それぞれのキーワードを「OR」でつなぎます。

 お茶と言っても、緑茶、ほうじ茶、ウーロン茶、紅茶など、様々な種類があります。
 これらのお茶の中から、緑茶またはほうじ茶のいずれか一つのいれ方を調べる場合を考えてみましょう。
 Google のOR検索では、キーワードの間に半角大文字の「OR」か「|」を入れるので、

 「緑茶 OR ほうじ茶」
 「緑茶|ほうじ茶」

 と入力します。

 なお、ORは同義語や表記の違いに関係なく、同じ意味を持つキーワードを含む検索結果を網羅的に抽出したいときにも利用します。

 ・ 複数の異なる呼び方や表現があるもの。
  例:手袋、グローブ
  例:ビン、ボトル

 ・同じものに対して漢字、ひらがな、カタカナの違いがあるもの。
  例:猫、ねこ、ネコ
  例:ものづくり、物作り、物づくり、もの作り


B NOT
 検索結果に「販売」を入れたくない。
 このように特定のキーワードに対応した結果を除きたいときは、「NOT」を使います。
 Google の演算子では、NOTは半角のマイナスです。
 マイナスの前にスペースを入れて、マイナスと取り除きたいキーワードの間にはスペースを入れません。

 「緑茶の検索結果から、「販売」というキーワードが含まれている情報を取り除きたい。」という場合、

 「緑茶 NOT 販売」
 「緑茶 -販売」

 と入力します。

 今回は検索式の例として「お茶の入れ方」を題材にしました。
 技術情報や文献を調べる場合、検索式は情報を的確に調べるための手段として有効です。


C カッコについて
 カッコ( )は演算子ではありませんが、検索式を使った検索では欠かせないものなので、ここで説明をしておきます。

 算数のかけ算が足し算より優先されるのと同じように、ANDがORよりも優先されます。
 そのため、「緑茶かほうじ茶のどちらかのいれ方」を調べるときには半角カッコを使って、「(緑茶 OR ほうじ茶) AND いれ方」と検索式を書きます。



2.各種データベース
 技術調査に有用と思われるデータベースをまとめてみました。
 調査の目的に合わせ、適切なデータベースを選ぶことが最適な調査につながります。
 従量課金制のデータベースを利用する場合は、無料のデータベースで予備検索するなど、低コストで効率的な調査をする工夫をお勧めします。


<技術情報の検索>
 科学技術分野の学術論文の代表的な文献データベースを紹介します。
 (技術分野別のデータベースの紹介は、今回は省略します)

・JDreamV(有料)
 http://jdream3.com/
 科学技術振興機構が提供する、科学技術情報のデータベース。

・CiNii(検索は無料)
 http://ci.nii.ac.jp/
 国立情報学研究所が運営する、国内の論文検索と大学図書館の本を検索するシステムです。


・コンピュータソフトウェアデータベース(CSDB)(無料)
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/tokujitsu/csdb/CSDB_GM201_Top.action
 コンピュータ・ソフトウェアのマニュアル、単行本、国内技術雑誌、国内学会論文、企業技報、予稿集のデータベースです。

・Google Scholar(無料)
 http://scholar.google.co.jp/
 グーグルが運営する学術資料検索サイトです。


・J-STAGE(無料)
 日本の科学技術情報の電子化と流通を促進する目的で、JSTが開発した文献データベースです。検索から文献のPDFのダウンロードまで、無料で利用できます。

<図書館横断検索>

・Webcat Plus
 http://webcatplus.nii.ac.jp/
 江戸時代から現代まで、全国の大学図書館1000館や国立国会図書館の所蔵目録、新刊書の書影・目次DB、古書店の在庫目録、電子書籍DBなど、本に関する様々な情報を提供。

・国立国会図書館サーチ
 http://iss.ndl.go.jp/?type=psrch
 このシステムは全国の都道府県立図書館・政令市立中央図書館・国立国会図書館の所蔵する和図書を、タイトル、著者・編者、出版社、件名、刊行年から検索するサービスです。


<データベース検索など>

 検索で使うデータベースを探すためのデータベースです。

・国立国会図書館 データベース検索サービス Dnavi
 http://dnavi.da.ndl.go.jp/bnnv/servlet/bnnv_user_top.jsp

・学術研究データベース・リポジトリ
 http://dbr.nii.ac.jp/infolib/meta_pub/G9200001CROSS
 人文科学のデータベースも充実。


<ウェブアーカイブの検索>
 インターネット上で公開されている有用な情報を文化遺産として保存するプロジェクトです。
 これらのアーカイブに掲載されている情報は、収集した当時の「過去の情報」です。

 国内
・国立国会図書館 インターネット資料収集保存事業
 http://warp.da.ndl.go.jp/search/

・国立国会図書館 デジタルアーカイブポータル 「PORTA」(国内各機関が公開するデジタルアーカイブを統合検索するシステム)
 http://porta.ndl.go.jp/

・農林水産研究情報総合センター(AGROPEDIA Webアーカイブ)
 http://www.affrc.go.jp/Agropedia/

 海外
・大韓民国 国立中央図書館(OASIS)
 http://www.oasis.go.kr/ctrlu?cmd=main

・台湾 国家図書館(Web Archive Taiwan)
 http://webarchive.ncl.edu.tw/nclwa98Front/

・台湾 台湾大学附属図書館(NTUWAS)
 http://webarchive.lib.ntu.edu.tw/

・アメリカ合衆国 議会図書館(Minerva)
 http://lcweb2.loc.gov/diglib/lcwa/html/lcwa-home.html

・アメリカ合衆国 公文書館(Federal Web Harvests)
 http://www.webharvest.gov/collections/

・英国 UK Web Archiving Consortium
 http://www.webarchive.org.uk/ukwa/

・英国 The National Archives(View the UK Government Web Archive)
 http://www.nationalarchives.gov.uk/

・オーストラリア 国立図書館(PANDORA)
 http://pandora.nla.gov.au/

・Internet Archive(Wayback Machine)
 http://www.archive.org/index.php

 国際的機関
・IIPC(International Internet Preservation Consortium)
 http://www.netpreserve.org/about/index.php


<その他>

 リサーチナビ
 http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/index.php

 国立国会図書館職員が日々の業務の中で蓄積した、特定テーマ(トピック)の調べものに役立つ資料や調べ方のノウハウを提供しています。


 次回は国立国会図書館のデータベース、「NDL-OPAC」を使った資料の検索を紹介します。
ラベル:技術調査
posted by NEDS at 19:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 技術調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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