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2022年07月02日

【お知らせ】noteの開設と当ブログの更新中止について

 当ブログ「知財を探して考えた。」をお読み頂き、ありがとうございます。

 今後、NEDSの記事は「NEDSのnote」(https://note.com/neds)に投稿し、当ブログの更新は行わない予定です。
 これからも、よろしくお願いいたします。
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2022年02月08日

2022年02月07日のつぶやき


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2021年12月18日

特許調査で使える条約2 特許協力条約(PCT)編

 「知財系 もっともっと Advent Calendar 2021」の記事です。

 特許協力条約(PCT)の学習した際の優先権、国際調査、国際公開についてのメモ書きをブログにアップしました。
 特許調査等で国際出願の明細書等、国際調査報告書を確認する際にご活用ください。
 記載内容に誤り等がありましたら、ぜひともご指摘頂けますようお願いいたします。



参考資料

・令和元年度知的財産権制度説明会(実務者向け)テキスト 国際調査及び国際予備審査(特許庁 令和元年度)
・国際調査及び国際予備審査 平成30年度知的財産権制度説明会(実務者向け)スライド
 https://www.jpo.go.jp/system/patent/pct/chosa-shinsa/document/index/jitsumu_shiryo.pdf
・特許協力条約
 https://www.wipo.int/export/sites/www/pct/ja/docs/pct.pdf
・特許協力条約に基づく規則(2020年7月1日発効)
 https://www.wipo.int/export/sites/www/pct/ja/texts/pdf/pct_regs.pdf



優先権主張
・日本国では、自己指定された国際出願における優先権主張は、国内優先権の主張(特許法41条)として扱われる。

・日本国でした先の出願を優先権主張の基礎とする国際出願において、出願人が先の出願によって日本国での権利取得を希望する場合。
→ 願書において日本国の指定を除外するか、または先の出願がみなし取下げとなる前に日本国の指定を取り下げる。

 ※調査では、日本国でした先の出願を優先権主張の基礎とする国際出願で日本が指定国に含まれていない場合、先の出願で権利取得を目指している可能性に注意。


優先日
・PCTでは、優先権主張を伴う場合の優先日は「優先権主張の基礎となる出願の出願日」、優先権主張を伴わない場合の優先日は「国際出願日」。

 国際出願が一の優先権主張を伴う→ 優先日=優先権の主張の基礎となる出願の出願日
 国際出願が二以上の優先権主張を伴う→ 優先日=優先権の主張の基礎となる出願のうち最先の出願日
 国際出願が優先権主張を伴わない→ 優先日=国際出願日

 ※調査では、優先権主張の有無を把握して優先日を確認すること!


国際調査の先行技術調査において発見すべき文献

・調査対象とした全ての請求項に対し、新規性及び進歩性についての見解の根拠となる先行技術を提示。
・「先行技術」とは、世界のいずれかの場所において、新規性・進歩性の判断において基準日前に、書面による開示(図面その他の図解を含む)によって公衆が利用可能となった全てのものを意味する。


国際調査報告(ISR)の引用文献のカテゴリー

「X」特に関連のある文献であって、当該文献のみで発明の新規性又は進歩性がないと考えられるもの

「Y」特に関連のある文献であって、当該文献と他の1以上の文献との、当業者にとって自明である組合せに
よって進歩性がないと考えられるもの

「A」特に関連のある文献ではなく、一般的技術水準を示すもの

「E」国際出願日前の出願または特許であるが、国際出願日以後に公表されたもの
→ ISA見解書のV欄においては、見解の根拠となる先行技術文献としては使用できない。

「L」優先権主張に疑義を提起する文献又は他の文献の発行日若しくは他の特別な理由を確立するために引用する文献(理由を付す)

「O」口頭による開示、使用、展示等に言及する文献
→ ISA見解書のV欄においては、見解の根拠となる先行技術文献としては使用できない。

「P」国際出願日前で、かつ優先権の主張の基礎となる出願
の日の後に公表された文献
→ 必ずしも見解の根拠となる先行技術文献として使用できるとは限らない。

「T」国際出願日又は優先日後に公表された文献であって出願と矛盾するものではなく、発明の原理又は理論の理解のために引用するもの

「&」同一パテントファミリー文献


 EX文献が国際公開で、その国際公開により公開された以下のような国際出願は、特許法29条の2に基づく拒絶理由の根拠となり得る。

・日本語でされた国際出願のうち、指定国として日本国を含むもの。
・外国語でされた国際出願のうち、指定国として日本国を含み、かつ、所定期間内に明細書及び請求の範囲の翻訳文が提出されたもの。


国際公開

・国際公開では、国際出願の明細書等とともにISRも公開される。
・国際出願は、原則として優先日から18月を経過した後速やかに国際事務局(IB)によって公開される。
・出願人は、優先日から18月の経過前に早期公開をIBに請求できる。
・優先日から18月を経過した時に、国際出願の指定国に国際公開を行う必要がないことを宣言している国(PCT締約国でこの宣言を行っている国は米国のみ)のみが含まれている場合は、当該国際出願の国際公開は行われない。
 ※調査では、国際公開されない国際出願がある可能性に注意。
・英語以外の言語で国際公開される場合、ISR(又はISRを作成しない旨の宣言)、発明の名称、要約及び要約とともに公表される図に係る文言は、当該言語及び英語の双方で国際公開が行われる。


国際公開番号の文献種別

A1:国際出願及びISRの公開
A2:国際出願の公開(ISRなし又はISRを作成しない旨の宣言)
A3:国際公開(A2)後のISRの公開(表紙を改訂)
A4:国際公開後の19条補正書及び19条補正についての説明書の公開(表紙を改訂)
A8:国際出願の公開(書誌事項の訂正のため再公開)
A9:国際出願又はISRの公開(訂正、変更又は補充のため再公開)

参考 19条補正
 出願人はISRを受け取った後、所定の期間内に1回に限り、請求の範囲について補正をすることができる(PCT19条)。


日本における国際公開の効果

 日本国においては、保証金請求権(特許法184条の10)に関して、以下の場合に国内出願の出願公開と同一の効果が生じる。

・日本語特許出願(日本語でされた国際特許出願)→ 国際公開があったとき。
・外国語特許出願(外国語でされた国際特許出願、特許法184条の4第1項)→ 国内公表があったとき。

※ 日本国内の侵害予防調査では、日本が指定国に含まれる国際公開にも注意する!

参考 国際特許出願
 特許法184条の3第1項の規定により日本国における特許出願とみなされた国際出願を国際特許出願という(184条の3第2項)。
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2021年12月05日

特許調査で使える条約1 パリ条約編

 知財系Advent Calendar 2021の記事です。

 優先権制度等、特許調査で役立つパリ条約の内容について学習した際のメモ書きをブログにアップしました。

 文中の条文について、「パリ」はパリ条約の条文、「特許法」は日本国内の特許法です。
 パリ条約の条文については、今回は特許に関連する条文を中心に学習したため、意匠及び商標に関する条文の記載は省略しました。

 記載内容に誤り等がありましたら、ぜひともご指摘頂けますようお願いいたします。



参考資料

・「知的財産関係条約」(茶園成樹編 有斐閣 2015)

・パリ条約(特許庁)
https://www.jpo.go.jp/system/laws/gaikoku/paris/patent/chap1.html

・「特許審査基準 第III部 第3章 拡大先願」の「6.1.2 パリ条約(又はパリ条約の例)による優先権の主張を伴う出願」
https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/tukujitu_kijun/document/index/03_0300.pdf


【特許調査で使える主なパリ条約の条文】

優先権の効果
・パリ4条B

優先日
・パリ4条A3

複数優先権、部分優先権
・パリ4条F

分割
・パリ4条G

優先権の範囲
・パリ4条H

優先権主張を伴う特許の存続期間
・パリ4条の2第5項

特許独立の原則
・パリ4条の2(1)、(2)



パリ優先権主張を伴う出願の拡大先願に関する基準日(特許審査基準)

・出願日:第一国出願の出願日(優先日、パリ条約第4条B)
・他の出願の出願公開等が本願の出願後か否かの基準時:第一国出願の出願日(優先日、パリ条約第4条B)
・他の出願の出願人と、本願の出願人の同一性を判断する時点:我が国への出願の出願時


パリ4条B「不利な取り扱いを受けない」=出願が拒絶されたり、権利が無効とされたりしない。
→ 基準日は優先日。特許法29条、39条、79条。特許法69条2項2号、72条に関しても同様に解される(茶園)


パリ4条の2(5)「優先権主張を伴う特許出願を日本で行った場合、その特許の存続期間(特許法67条1項)に関しては、日本出願の日が基準日となることが明らか。審査請求期間(特許法48条の3)についても同じであろう。」(茶園)


特許法104条の生産方法の推定は、パリ条約4条Bに基づき第1国出願が基準日。(東京地S46年11月13日、東京地S47年7月21日、東京地S47年9月27日判タ288号277頁)


メモ
パリ条約が定める重要な原則
1 内国民待遇(パリ2条)
2 優先権制度(パリ4条)
3 特許独立の原則(パリ4条の2第1項)



パリ条約条文(1条〜5条の4、11条)

1条 同盟の形成・工業所有権の保護の対象

(1) この条約が適用される国は,工業所有権の保護のための同盟を形成する。

(2) 工業所有権の保護は,特許,実用新案,意匠,商標,サービス・マーク,商号,原産地表示又は原産地名称及び不正競争の防止に関するものとする。

(3) 工業所有権の語は,最も広義に解釈するものとし,本来の工業及び商業のみならず,農業及び採取産業の分野並びに製造した又は天然のすべての産品(例えば,ぶどう酒,穀物,たばこの葉,果実,家畜,鉱物,鉱水,ビール,花,穀粉)についても用いられる。

(4) 特許には,輸入特許,改良特許,追加特許等の同盟国の法令によつて認められる各種の特許が含まれる。

・法目的等を規定。


2条

(1) 各同盟国の国民は,工業所有権の保護に関し,この条約で特に定める権利を害されることなく,他のすべての同盟国において,当該他の同盟国の法令が内国民に対し現在与えており又は将来与えることがある利益を享受する。すなわち,同盟国の国民は,内国民に課される条件及び手続に従う限り,内国民と同一の保護を受け,かつ,自己の権利の侵害に対し内国民と同一の法律上の救済を与えられる。

・工業所有権の保護に関し、外国人を自国民よりも不利に取り扱うとすると、国際的な工業所有権の保護が十分に行われないこととなる。

・そこで、同盟国の国民に対して自国民と同等の待遇を与えるという内国民待遇原則を定めている。

・パリ条約の内国民待遇を受けることができるのは同盟国の国民。


(2) もつとも,各同盟国の国民が工業所有権を亨有するためには,保護が請求される国に住所又は営業所を有することが条件とされることはない。

・同盟国の国民が保護が請求される国に、住所又は営業所を有することを、工業所有権を享受する条件とすることはできない。
→ 特許法25条柱書では、「日本国内に住所又は居所(法人にあつては、営業所)を有しない外国人は、次の各号の一に該当する場合を除き、特許権その他特許に関する権利を享有することができない。」と規定。パリ条約の内国民待遇は、25条1項3号「条約に別段の定があるとき。」で規定。


(3) 司法上及び行政上の手続並びに裁判管轄権については,並びに工業所有権に関する法令上必要とされる住所の選定又は代理人の選任については,各同盟国の法令の定めるところによる。

・日本の特許法においては8条1項で規定。

参考:特許法8条1項
 日本国内に住所又は居所(法人にあつては、営業所)を有しない者(以下「在外者」という。)は、政令で定める場合を除き、その者の特許に関する代理人であつて日本国内に住所又は居所を有するもの(以下「特許管理人」という。)によらなければ、手続をし、又はこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定により行政庁がした処分を不服として訴えを提起することができない。


3条 同盟国の国民とみなされる者

同盟に属しない国の国民であつて,いずれかの同盟国の領域内に住所又は現実かつ真正の工業上若しくは商業上の営業所を有するものは,同盟国の国民とみなす。

・参考 特許法25条


4条 優先権
A
(1) いずれかの同盟国において正規に特許出願若しくは実用新案,意匠若しくは商標の登録出願をした者又はその承継人は,他の同盟国において出願することに関し,以下に定める期間中優先権を有する。

・複数の国での特許出願するには時間がかかり、その間に当該発明の公開されたり、他人による同一発明の特許出願が行われると、別の国で特許を取得することができなくなる。
→ 複数の国において出願する際の時間的な不利を解消し、工業所有権の取得を容易にするため、パリ条約4条は優先権制度を設けた。

(2) 各同盟国の国内法令又は同盟国の間で締結された2国間若しくは多数国間の条約により正規の国内出願とされるすべての出願は,優先権を生じさせるものと認められる。

・優先権を有するのは、第1国出願の出願人またはその承継人。同盟国の国民(パリ3条で同盟国の国民とみなされる者を含む)と解される。

・優先権は、いずれかの同盟国において正規になされた最初の出願により発生。
→ 同一の対象について2番目以降の出願も優先権の主張の基礎となるとするなら、優先権の累積的発生を許すこととなるため、最初の出願でなければならないとされる。

・ただし、一定の条件が満たされる場合に、後の出願を優先権の主張の基礎とすることができる(パリ4条C4)。


(3) 正規の国内出願とは,結果のいかんを問わず,当該国に出願をした日付を確定するために十分なすべての出願をいう。

・4条A3「正規の国内出願とは,結果のいかんを問わず,当該国に出願をした日付を確定するために十分なすべての出願をいう。」
→ 「正規の出願」=保護を受ける要件を満たすものである必要はなく、出願日を画定することができるものであれば足りる。


B
すなわち,A(1)に規定する期間の満了前に他の同盟国においてされた後の出願は,その間に行われた行為,例えば,他の出願,当該発明の公表又は実施,当該意匠に係る物品の販売,当該商標の使用等によつて不利な取扱いを受けないものとし,また,これらの行為は,第三者のいかなる権利又は使用の権能をも生じさせない。優先権の基礎となる最初の出願の日前に第三者が取得した権利に関しては,各同盟国の国内法令の定めるところによる。

・優先権主張によって生じる効果を定めたもの。

・行為者は出願人自身でも、第三者であってもよい。

・「不利な取り扱いを受けない」=出願が拒絶されたり、権利が無効とされたりしない。
→ 特許法29条、39条、79条。特許法69条2項2号、72条に関しても同様に解される(茶園)。

・拡大先願(特許法29条の2)は第1国出願が基準日。
 詳細は「特許審査基準 第III部 第3章 拡大先願」の「6.1.2 パリ条約(又はパリ条約の例)による優先権の主張を伴う出願」(https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/tukujitu_kijun/document/index/03_0300.pdf)参照。

 出願日:第一国出願の出願日(優先日、パリ条約第4条B)

 他の出願の出願公開等が本願の出願後か否かの基準時:第一国出願の出願日(優先日、パリ条約第4条B)

 他の出願の出願人と、本願の出願人の同一性を判断する時点:我が国への出願の出願時

・特許法104条の生産方法の推定は、パリ条約4条Bに基づき第1国出願が基準日。(東京地S46年11月13日、東京地S47年7月21日、東京地S47年9月27日判タ288号277頁)


C
(1) A(1)に規定する優先期間は,特許及び実用新案については12箇月,意匠及び商標については6箇月とする。

・優先権が主張される第2国出願は、第1国出願から一定期間内に行わなければならない。

・優先期間は、特許及び実用新案が12ヶ月、意匠及び商標が6ヶ月。

・特許出願に基づく優先権主張をした実用新案出願、実用新案出願に基づく優先権主張をした特許出願の優先期間は12ヶ月。

・実用新案登録出願に基づく優先権主張をした意匠登録出願の優先期間は6ヶ月(パリ4条E1参照)。


(2) 優先期間は,最初の出願の日から開始する。出願の日は,期間に算入しない。

・参考:特許法3条1項1号。


(3) 優先期間は,その末日が保護の請求される国において法定の休日又は所轄庁が出願を受理するために開いていない日に当たるときは,その日の後の最初の就業日まで延長される。

・参考:特許法3条2項。


(4) (2)にいう最初の出願と同一の対象について同一の同盟国においてされた後の出願は,先の出願が,公衆の閲覧に付されないで,かつ,いかなる権利をも存続させないで,後の出願の日までに取り下げられ,放棄され又は拒絶の処分を受けたこと,及びその先の出願がまだ優先権の主張の基礎とされていないことを条件として,最初の出願とみなされ,その出願の日は,優先期間の初日とされる。この場合において,先の出願は,優先権の主張の基礎とすることができない。

・最初の出願に不備があるような場合、その出願しか優先権の主張の基礎とすることができないとすると、出願人に酷となることがある。
→ 一定の条件が満たされる場合、後の出願を優先権の主張の基礎とすることができる。

要件
a 後の出願が先の出願と同一の対象について同一の同盟国においてされた。
b 公衆の閲覧に付されないで,かつ,いかなる権利をも存続させないで,後の出願の日までに取り下げられ,放棄され又は拒絶の処分を受けた。
c 先の出願がまだ優先権の主張の基礎とされていない。


D
(1) 最初の出願に基づいて優先権を主張しようとする者は,その出願の日付及びその出願がされた同盟国の国名を明示した申立てをしなければならない。各同盟国は,遅くともいつまでにその申立てをしなければならないかを定める。

(2) (1)の日付及び国名は,権限のある官庁が発行する刊行物(特に特許及びその明細書に関するもの)に掲載する。

(3) 同盟国は,優先権の申立てをする者に対し,最初の出願に係る出願書類(明細書,図面等を含む。)の謄本の提出を要求することができる。最初の出願を受理した主管庁が認証した謄本は,いかなる公証をも必要とせず,また,いかなる場合にも,後の出願の日から3箇月の期間内においてはいつでも,無料で提出することができる。その謄本には,その主管庁が交付する出願の日付を証明する書面及び訳文を添付するよう要求することができる。

(4) 出願の際には,優先権の申立てについて他の手続を要求することができない。各同盟国は,この条に定める手続がされなかつた場合の効果を定める。ただし,その効果は,優先権の喪失を限度とする。

・後の出願の際に同盟国が要求することができる手続きは、優先権主張の申立てと優先権書類の提出に限られる(他の手続きを要求することはできない)。

・要求する手続きが行われなかった場合の効果は、優先権の喪失が限度。


(5) 出願の後においては,他の証拠書類を要求することができる。
最初の出願に基づいて優先権を主張する者は,その最初の出願の番号を明示するものとし,その番号は,(2)に定める方法で公表される。

・日本国内の特許出願における優先権主張の手続きは、特許法43条で規定。

E
(1) いずれかの同盟国において実用新案登録出願に基づく優先権を主張して意匠登録出願をした場合には,優先期間は,意匠について定められた優先期間とする。

・実用新案登録出願に基づく優先権主張をした意匠登録出願の優先期間は6ヶ月。


(2) なお,いずれの同盟国においても,特許出願に基づく優先権を主張して実用新案登録出願をすることができるものとし,また,実用新案登録出願に基づく優先権を主張して特許出願をすることもできる。


F
いずれの同盟国も,特許出願人が2以上の優先権(2以上の国においてされた出願に基づくものを含む。)を主張することを理由として,又は優先権を主張して行つた特許出願が優先権の主張の基礎となる出願に含まれていなかつた構成部分を含むことを理由として,当該優先権を否認し,又は当該特許出願について拒絶の処分をすることができない。ただし,当該同盟国の法令上発明の単一性がある場合に限る。
優先権の主張の基礎となる出願に含まれていなかつた構成部分については,通常の条件に従い,後の出願が優先権を生じさせる。

・改良発明を含めた発明の保護が目的。

・「特許出願人が2以上の優先権(2以上の国においてされた出願に基づくものを含む。)を主張」=複数優先権

・「優先権を主張して行つた特許出願が優先権の主張の基礎となる出願に含まれていなかつた構成部分を含む」=部分優先権

・同盟国は、複数優先や部分優先が主張されていることを理由に、出願を拒絶したり、優先権の主張を否認することはできない。


G
(1) 審査により特許出願が複合的であることが明らかになつた場合には,特許出願人は,その特許出願を2以上の出願に分割することができる。この場合において,特許出願人は,その分割された各出願の日付としてもとの出願の日付を用い,優先権の利益があるときは,これを保有する。

・複数優先や部分優先が主張された出願について発明の単一性がないことが審査によって明らかとなった場合、特許出願人はその対応策として分割を行うことができる。

・分割された各出願の出願日は元の出願の日付。優先権の利益があるときは、これを保有する。


(2) 特許出願人は,また,自己の発意により,特許出願を分割することができる。この場合においても,特許出願人は,その分割された各出願の日付としてもとの出願の日付を用い,優先権の利益があるときは,これを保有する。各同盟国は,その分割を認める場合の条件を定めることができる。

・特許出願人は、自己発意で分割することができる。

・分割された各出願の出願日は元の出願の日付。優先権の利益があるときは、これを保有する。


H
優先権は,発明の構成部分で当該優先権の主張に係るものが最初の出願において請求の範囲内のものとして記載されていないことを理由としては,否認することができない。ただし,最初の出願に係る出願書類の全体により当該構成部分が明らかにされている場合に限る。

・「優先権は,発明の構成部分で当該優先権の主張に係るものが最初の出願において請求の範囲内のものとして記載されていないことを理由としては,否認することができない。」
→ 優先権の主張がされた発明の構成部分は、請求の範囲に記載されている必要はない。

・「最初の出願に係る出願書類の全体により当該構成部分が明らかにされている場合に限る。」
→ 優先権の主張がされた発明の構成部分は、第1国出願の出願書類全体により開示されていれば足りる。


I
(1) 出願人が自己の選択により特許又は発明者証のいずれの出願をもすることができる同盟国においてされた発明者証の出願は,特許出願の場合と同一の条件でこの条に定める優先権を生じさせるものとし,その優先権は,特許出願の場合と同一の効果を有する。

(2) 出願人が自己の選択により特許又は発明者証のいずれの出願をもすることができる同盟国においては,発明者証の出願人は,特許出願について適用されるこの条の規定に従い,特許出願,実用新案登録出願又は発明者証の出願に基づく優先権の利益を享受する。


4条の2 各国の特許の独立

(1) 同盟国の国民が各同盟国において出願した特許は,他の国(同盟国であるか否かを問わない。)において同一の発明について取得した特許から独立したものとする。


・同盟国は、同盟国の国民が出願した特許の発生や消滅を、同一の発明についての他の国の特許の発生や消滅に従属させること、例えば、他の国の特許が無効になttことを理由として、時刻の特許を無効にすることは許されない。(茶園)



(2) (1)の規定は,絶対的な意味に,特に,優先期間中に出願された特許が,無効又は消滅の理由についても,また,通常の存続期間についても,独立のものであるという意味に解釈しなければならない。

(3) (1)の規定は,その効力の発生の際に存するすべての特許について適用する。

(4) (1)の規定は,新たに加入する国がある場合には,その加入の際に加入国又は他の国に存する特許についても,同様に適用する。

(5) 優先権の利益によつて取得された特許については,各同盟国において,優先権の利益なしに特許出願がされ又は特許が与えられた場合に認められる存続期間と同一の存続期間が認められる。

・優先権主張を伴う特許出願を日本で行った場合、その特許の存続期間(特許法67条1項)に関しては、日本出願の日が基準日となることが明らか。審査請求期間(特許法48条の3)についても同じであろう。(茶園)


第4条の3 発明者掲載権

発明者は,特許証に発明者として記載される権利を有する。



第4条の4 販売が法律によつて制限されている物に係る発明の特許性

特許の対象である物の販売又は特許の対象である方法によつて生産される物の販売が国内法令上の制限を受けることを理由としては,特許を拒絶し又は無効とすることができない。

・「物の販売」が制限されている場合が対象。物の生産、方法、製造方法は対象外。
→ 参考:特許法32条。


第5条 不実施・不使用に対する措置,特許・登録の表示

A
(1) 特許は,特許権者がその特許を取得した国にいずれかの同盟国で製造されたその特許に係る物を輸入する場合にも,効力を失わない。

(2) 各同盟国は,特許に基づく排他的権利の行使から生ずることがある弊害,例えば,実施がされないことを防止するため,実施権の強制的設定について規定する立法措置をとることができる。

(3) (2)に規定する弊害を防止するために実施権の強制的設定では十分でない場合に限り,特許の効力を失わせることについて規定することができる。特許権の消滅又は特許の取消しのための手続は,実施権の最初の強制的設定の日から2年の期間が満了する前には,することができない。

(4) 実施権の強制的設定は,実施されず又は実施が十分でないことを理由としては,特許出願の日から4年の期間又は特許が与えられた日から3年の期間のうちいずれか遅く満了するものが満了する前には,請求することができないものとし,また,特許権者がその不作為につきそれが正当であることを明らかにした場合には,拒絶される。強制的に設定された実施権は,排他的なものであつてはならないものとし,また,企業又は営業の構成部分のうち当該実施権の行使に係るものとともに移転する場合を除くほか,当該実施権に基づく実施権の許諾の形式によつても,移転することができない。

(5) (1)から(4)までの規定は,実用新案に準用する。

参考
 特許法では実施権の強制的設定として、
・不実施の場合の裁定実施権(特許法83条)
・利用発明の場合の裁定実施権(特許法92条)
・公共の利益の場合の裁定実施権(特許法93条)
 がある。


B
意匠の保護は,当該意匠の実施をしないことにより又は保護される意匠に係る物品を輸入することによつては,失われない。

C
(1) 登録商標について使用を義務づけている同盟国においては,相当の猶予期間が経過しており,かつ,当事者がその不作為につきそれが正当であることを明らかにしない場合にのみ,当該商標の登録の効力を失わせることができる。

(2) 商標の所有者が1の同盟国において登録された際の形態における商標の識別性に影響を与えることなく構成部分に変更を加えてその商標を使用する場合には,その商標の登録の効力は,失われず,また,その商標に対して与えられる保護は,縮減されない。

(3) 保護が要求される国の国内法令により商標の共有者と認められる2以上の工業上又は商業上の営業所が同一又は類似の商品について同一の商標を同時に使用しても,いずれかの同盟国において,その商標の登録が拒絶され,又はその商標に対して与えられる保護が縮減されることはない。ただし,その使用の結果,公衆を誤らせることとならず,かつ,その使用が公共の利益に反しないことを条件とする。
権利の存在を認めさせるためには,特許の記号若しくは表示又は実用新案,商標若しくは意匠の登録の記号若しくは表示を産品に付することを要しない。


第5条の2 工業所有権の存続のための料金納付の猶予期間,特許の回復

(1) 工業所有権の存続のために定められる料金の納付については,少なくとも6箇月の猶予期間が認められる。ただし,国内法令が割増料金を納付すべきことを定めている場合には,それが納付されることを条件とする。
→ 特許法112条1項


(2) 同盟国は,料金の不納により効力を失つた特許の回復について定めることができる。
→ 特許法112条1項、2項、112条の2。


第5条の3 特許権の侵害とならない場合

次のことは,各同盟国において,特許権者の権利を侵害するものとは認められない。
当該同盟国の領水に他の同盟国の船舶が一時的に又は偶発的に入つた場合に,その船舶の船体及び機械,船具,装備その他の附属物に関する当該特許権者の特許の対象である発明をその船舶内で専らその船舶の必要のために使用すること。
当該同盟国に他の同盟国の航空機又は車両が一時的に又は偶発的に入つた場合に,その航空機若しくは車両又はその附属物の構造又は機能に関する当該特許権者の特許の対象である発明を使用すること。
→ 特許法69条2項1号。日本は海に囲まれていいるため、車両が一時的又は偶発的に入ることはあり得ない。


第5条の4 物の製造方法の特許の効力

ある物の製造方法について特許が取得されている同盟国にその物が輸入された場合には,特許権者は,輸入国で製造された物に関して当該特許に基づきその国の法令によつて与えられるすべての権利を,その輸入物に関して享有する。

・物の製造方法の特許の輸入物に対する効力に関する規定。

・ある物の製造方法について特許が取得された同盟国においては、その国で製造された物に関して、当該特許に基づいて、その国の法令が与えている権利の全てをその物の輸入の場合にも与えなければならない旨を規定。
→ 特許法2条3項3号。


第11条 博覧会出品の仮保護

(1) 同盟国は,いずれかの同盟国の領域内で開催される公の又は公に認められた国際博覧会に出品される産品に関し,国内法令に従い,特許を受けることができる発明,実用新案,意匠及び商標に仮保護を与える。

(2) (1)の仮保護は,第4条に定める優先期間を延長するものではない。後に優先権が主張される場合には,各同盟国の主管庁は,その産品を博覧会に搬入した日から優先期間が開始するものとすることができる。

(3) 各同盟国は,当該産品が展示された事実及び搬入の日付を証明するために必要と認める証拠書類を要求することができる。

・日本では特許法30条2項で対応。

・優先権主張との関係では、特許法30条の「出願の日」は、わが国における特許出願の日と解される。
→ 特許法30条の「出願の日」を第1国出願の日とした場合、新規性喪失の例外の期間を延長することとなり、出願人に過剰な保護を与える結果となるため。
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2021年08月11日

2021年08月10日のつぶやき


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2021年08月08日

2021年08月07日のつぶやき


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2021年07月28日

2021年07月27日のつぶやき




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2021年07月27日

知財実務オンライン第3回ライブライトニングトーク 発表資料

 2021年7月27日の知財実務オンライン 第3回ライブライトニングトーク
で発表した「明細書記載の技術情報とサポート要件が争点となった裁判例
」の資料をアップしました。

明細書記載の技術情報とサポート要件が争点となった裁判例.pdf

 資料の記載内容に誤りがありましたら訂正しますので、その際はお手数ですがご連絡ください。
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2021年07月02日

2021年07月01日のつぶやき


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2021年07月01日

知財業界での夢と希望

弁理士の日記念ブログ企画2021に、普段考えていたことを書いてみた。



 「もしも、知財という法的なジャンルが多くの人にとって身近なものになったら。」と、思うことがある。


 ネット上では、多くの知財に関する話題や問題を見かける。
 知財のニュースや企業の新製品や新技術のニュース以外にも、著作物のコピペ、ネーミングやデザインをパクったのではないかという話し、個人の手作り作家さんの作品と似ている商品の話題など、知財目線で見ると「もし知財の基本的な知識を知っている人だったら」、「もし知財の相談ができる相手を知っていれば」と思うことが少なくない。
 「もし当事者が知財の問題ということに気づくことができる知識があれば」と思うこともある。

 特許・実用新案、意匠、商標、著作権の基本的な知識が社会に普及すれば、より多くの人が自身の産業財産権や著作権を適切に守ることができるかもしれない。
 あるいは、他人の産業財産権や著作権侵害するトラブルが防げるかもしれないし、他人の権利を侵害していない人が「パクリ」と言われてネット上で糾弾される事態が減るかもしれない。
 知財の知識は自分の権利を守る手段であると同時に、自分が他人の権利に対する侵害を防ぎやすくする手段にもなると思う。 


 私の知財業界の夢と希望は、知財の知識を知財業界だけのものにするのではなく、より多くの人が理解しやすい社会にすること。
 その結果、産業財産権や著作権といった企業や個人の権利が理解され、知財や弁理士さんの仕事も理解される社会が生まれるんじゃないかな。
ラベル:知財 弁理士
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